農民の福音
赤羽 一 著
1929(昭和4)年/共學社 発行
2,000円  A5判(148×210ミリ)/76頁
初期社会主義(人道的社会主義)の活動家であった赤羽一(1875~1912)の著作。 赤羽はトルストイ主義者で、渡米して非戦論を展開し、社会主義者となった。クロポトキンの無政府主義に共鳴し、農民解放は地主らの土地私有の廃絶(土地・資本の公有)に拠らねばらなぬとした。 本書発禁のため入獄し、ハンガーストライキを敢行して獄死した(享年37)。序文にアナキスト・石川三四郎執筆の「著者小伝」が置かれている。 また、参考資料として中村勝範「赤羽一の生涯と思想」(『法学研究』抜刷)を付す。
玄洋社の今昔
秋城 著
1913(大正2)年/日本及日本人 第614号
1,000円  A5判(148×210ミリ)/24頁
幕末・西南の役後に福岡県(筑前)に興った政治結社・玄洋社はいかにして登場し、社員は明治政界をいかに席巻したか。 髙場乱女史・宮川太一郎・箱田六輔・頭山満・新藤喜平太・来島恒喜・平岡浩太郎らの活動に支えられた同社の歴史をたどり、国士的諸人物の言動によって玄洋社が明治・大正期の国内政治や大陸政策に与えた影響(反藩閥、孫文・金玉均支援、大隈重信暗殺未遂事件など)を回想する。 三宅雪嶺が主宰した政論誌『日本及日本人』第614号(大正2年)に掲載された一文。
グローチウスの生涯
ヴリーランド 著・佐藤醇造 訳
1925(大正14)年/巖松堂書店 発行
4,800円  四六判(128×188ミリ)/360頁
『戦争と平和の法』の著者である17世紀オランダの国際法学者フーゴー・グローチウスの伝記。 愛国者でありながら祖国からは官位剥奪・投獄幽閉・財産没収で報いられ、脱獄・亡命、異郷での放浪、外交官として活躍し、かたわら国際法学の大著を完成する。 その世界平和と国際協調のための運動は、後年、国際連盟の誕生に結びつく種子となった。原著のヴリーランドは米国の法学者。序・立作太郎(東京帝大教授)、跋・板倉卓造(慶應義塾大教授)。 グローチウスが紹介される気運が大正期日本の国際法学界にも醸成されていたことを窺わせる。原本は上製本、定価2円50銭。
思想犯の保護に就て
検事 長部謹吾 著
1937(昭和12)年/司法省調査課 編/司法研究第21輯第10報告
4,500円  A5判(148×210ミリ)/448頁
著者は名古屋区裁判所検事で、司法研究第二部第11回研究員。本書は司法省調査課発行の『司法研究』第21集の第10報告書。 昭和12年3月発行で、「禁轉載」「秘」と表紙に印刷されている。当時は「転向の季節」といわれたように共産主義者の大量転向が発生した。 治安維持法とともに思想犯保護観察法が機能し、それは司法による思想統制にほかならなかった。 著者は思想検事として、国際比較も援用しながら左翼・右翼でもなく個人主義・自由主義でもない「真の日本主義」に立脚していると自負するが、使命感に裏打ちされた筆致自体が確信犯的な民族観・国家観の鼓吹を物語っている。
日本基督教婦人矯風會五十年史
守屋 東 編
1936(昭和11)年/日本基督教婦人矯風會(代表者・小崎千代子)発行
2,500円  四六判(128×188ミリ)/124頁
横井小楠の縁者である矢島楫子(かじこ)が創立した初期キリスト教の団体、婦人矯風會の明治~昭和初期の半世紀間の活動を回顧している。 同会は「真理と恩寵と真の自由」「男子も女子も神の子」という理念のもと、キリスト教布教のみならず明治期の禁酒運動・公娼廃止運動・婦人参政権運動を先導する役割を果たし、明治の近代社会化に足跡を遺した。 事務所は番町・赤坂溜池・赤坂新町・大久保百人町を経て、淀橋百人町の本部会館へと移転する。巻末に事蹟年譜を付す。定価30銭。
昭和十七年一月農業報國聯盟要覧
松尾武夫 編
1942(昭和17)年/農業報國聯盟(農林省内)発行
2,000円  四六判(128×188ミリ)/26頁
太平洋戦争下の非常時局の課題は食糧増産だった。この課題を果たすために農林省・各農林漁業団体を一元化すべく結成されたのが農業報国連盟。 その綱領・規約・役員名簿・事業計画概要などを要覧化した冊子。事業計画には「飼料肥料増産」「農業増産報国推進隊中央訓練」「同地方訓練」などがあり、その推進隊の規程も掲載している。 満蒙開拓青少年義勇軍・学生義勇軍も食糧増産に動員されている。当時の連盟総裁は井野碩哉農林大臣、理事長は石黒忠篤。非売品。

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